Ellipse Microシリーズ
工業製品レベルの慣性ナビゲーションシステム
26.8×18.8×9.5mmとの非常に小さいサイズでありながら、-40〜+ 85°Cの全温度範囲でキャリブレーションされているため、あらゆる環境で安定した動作ができます。 また、2000g以下の衝撃や振動に対しての耐性があります。他のシリーズ製品と同様、AHRSおよびINSモデルは、波の周期に合わせて精度5 cmのヒーブを計測できます。さらにCANプロトコル、およびGNSSレシーバとオドメーターとの融合により、Ellipse Microは自動車アプリケーションに最適です。
(評価ボードもご提供できます。ご興味がある方はお気軽にお問い合わせください。)
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概要
最高精度、最小のセンサー
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地上アプリケーション
- GNSS受信機や走行距離計を併用することで、様々な条件下での安定した位置計測( 森林、トンネル、渓谷などでの位置計測)
- 地上走行車両に特化したモーション計測アルゴリズム
- CANプロトコール
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海上・海洋アプリケーション
- 様々な波浪周期に自動対応しながら
5cmヒーブ計測が唯一可能な小型センサ - GNSS受信機を併用することで、
様々な条件下での安定した位置、ヒーブ計測が可能
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空中・航空機アプリケーション
- あらゆる航空環境下で、-40℃から+85度の温度範囲で安定した行動・姿勢計測を可能にするキャリブレーション
- 高い耐振動・耐衝撃性能(<2000g)
- GNSS受信機と併用して、位置と方位の安定した計測
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自動キャリブレーション
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ラインナップ
様々な計画で要求される仕様に対応可能な三つのモデル
Ellipse Micro IMUは慣性計測ユニットです。
ジャイロ、加速度計、地磁気計測計がそれぞれ3個と温度計が内蔵されています。Ellipse Micro AHRSは拡張型カルマンフィルターが自動的に作動して、ロール、ピッチ、ヘッデイング、ヒーブを計測します。
Ellipse Micro INSにはナビゲーション用のGNSSや走行距離計が付随しています。
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ラインナップ
製品名 | Ellipse Micro | Ellipse Micro AHRS | Ellipse2 Micro INS |
---|---|---|---|
製品画像 | ![]() |
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種類 | IMU | AHRS | INS |
計測データ | 校正されたIMUデータ | モーション&ヒーブ | +ナビゲーション |
仕様 |
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組み込み可能な開発キット
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ソフトウェア
以下の機能があるWindowsベースのsbgCenterソフト
- リアルタイムでデータを可視化
- MotionProfilerによる簡単なコンフィギュレーション
- 時間軸にわたってズームしてデータ分析
- Excel、Matlab、Google Earthフォーマット対応したエキスポート機能
- ACライブラリーやソースコードが得られる
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評価ボード
評価ボードは以下と統合できます。
- INS(Eモデル)用ubloxモジュール
- 全てのケーブルとアクセサリー類
Ellipse-2 Micro開発キットにはMOQは含まれていません。
技術仕様
IMU・センサ
加速度計 | ジャイロ | 地磁気計 | |
---|---|---|---|
測定範囲 | 16 g | ± 450 °/s | ± 50 Gauss |
ゲイン安定 | 1000 ppm | 500 ppm | < 0.5 % |
非直線性 | 1500 ppm | 50 ppm | < 0.1 % FS |
バイアス安定 | ± 5 mg | ± 0.2 °/s | ± 1 mGauss |
ランダムウォークノイズ密度 | 57 μg/√Hz | 0.15 °/√hr | 3 mGauss |
動作時のバイアス不安定 | 14 μg | 7 °/h | 1.5 mGauss |
VRE | 50 μg/g² RMS | 1 °/h/g² RMS | ̶ |
調整誤差 | < 0.05 ° | < 0.05 ° | < 0.1 ° |
帯域幅 | 390 Hz | 133 Hz | 22 Hz |
AHRS 精度
ロール/ピッチ | 0.1 ° |
---|---|
ヘディング | 0. 8 ° Magnetic** Heading |
ヒーブ | 5 cm |
INS精度
ロール/ピッチ | 0.1 ° |
---|---|
ヘディング | 0. 8 ° Magnetic ** or External GNSS |
位置 | External GNSS |
ヒーブ | 5 cm |
支援機器 | GNSSとオドメーター |
インターフェース
取得データ(A&Eモデル) | Euler angles, quaternion, velocity, position, heave, calibrated sensor data, delta angles & velocity, |
---|---|
支援センサ | GNSS: NMEA, UBX, Septentrio, Novatel |
出力データ比 | 200 Hz |
シリアルインターフェース | RS422 or 2 RS232, USB - up to 921,600 bps |
シリアル プロトコール |
5 cm |
CANインターフェー | CAN 2.0A/B - up to 1 Mbit/s |
パルス | Inputs: Events, PPS, DMI Outputs: Synchronization (PPS) 2 inputs / outputs |
商品コード 標準品
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機能的仕様
Specification | Remarks | |
---|---|---|
寸法 | 26.8 x 18.8 x 9.5 mm | ± 450 °/s |
重量 | 10 g | 500 ppm |
耐衝撃 | < 2000 g | 50 ppm |
動作時 | 3 g RMS - 20 Hz to 2 kHz | A2 range |
耐振動 | STD - 810 g A4 range 8 g RMS-20 Hz to 2 kHz STD- |
A4 range |
筐体 | 810 g アルミニウム | 0.15 °/√hr |
周囲環境
動作温度 | -40 to 85 °C (-40 to 185 °F) |
---|---|
湿度 | 98 % - Non condensing |
MTBF (計算値) | 50,000 hours |
電気使用
入力電圧 | 4 ‒ 15 V |
---|---|
消費電力 | 400 mW |
※※特別な注記がない限り、全てのパラメータは動作温度全域にわたっての値です。マニュアルに詳細が記されています。
活用事例
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自己位置推定のアプリケーションに
SBG Systemsは自己位置推定の超小型慣性航法システムを提供しています。 これらのIMU、AHRS、およびINSは、軽量で低消費電力であるため、航空、陸上、または海洋の無人システムに最適です。
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姿勢方位測量にSBG社のモバイルマッピングアプリケーション
測量のモバイル化により、慣性ナビゲーションシステムで車両姿勢と方位情報を取得し、クリーンな点群作成に貢献しております。
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ダイナミクス計測に適したモーションセンサ
陸上、海上、または空中の乗物の状態をモニタリングできるIMU、AHRS、MRUを提供しています。超低ノイズのジャイロスコープ、低レイテンシ、全温度範囲キャリブレーションにより、精密なモーションおよびダイナミクスセンシングに理想的なセンサです。
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点群データの作成や同期に適したIMUセンサ
低ノイズの加速度計とジャイロスコープを備えたSBG Systems慣性センサは、物理的な動きと出力の間のレイテンシ(待ち時間)が短いことも特徴です。カメラやLiDARなどのシステムの姿勢や、受けた振動などを点群作成時に補正することが可能です。
PDFダウンロード
下記より資料をダウンロードできます。
導入事例
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無人レースカーの設計にSBG社のIMUとGPS(陸上)
AMZ(チューリッヒ工科大の学生によって設立されたアカデミック・モータースポーツクラブ・チューリッヒ)は、軽量・小型のEllipse2-N INS用センサを、モーション計測、機器の同期、車両のダイナミック分析のために採用しました。そに事例をご紹介しております。
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Ellipse-Nを用いた自転車スピードの世界記録(陸上)
オーダーメードの自転車を最大限に活用し、世界スピード記録を作ったEric Baroneの事例をご紹介しております。こちらではEllipse-Nが導入されております。
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国土交通省 関東道路メンテナンスセンター(陸上)
国土交通省の令和2年度、センシング技術を活用したインフラ管理技術の構築 や生産性向上に向けた技術実装を推進させるための「衛星受信不感区間における高精度測位技術」に採択されました。
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バイクのロールとリーンの加速度解析(陸上)
インドの有名なテスト機器販売代理店であるZen Microsystemsは、SBG SystemsのEllipse2-A姿勢方位基準ユニット(AHRS)を使用し、全面的なタイヤ解析を実施し、タイヤの良好な付着性およびコーナリング能力を試験しました。
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スラムベースのモービルマッピングシステム(陸上)
VIAMETRIS社(仏)は、慣性、GNSS、SLAM技術を駆使したモービルマッピングシステムであるvMS3D用にEllipse-D慣性ナビゲーションシステムを採用しました。
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ハイパーループコンクールで使用されるEllipse-N(陸上)
HyperXite、UCI(カリフォルニア大学アーバイン校)のチームは、第2回ハイパーループコンクールに参加し、全米ハイパーループチームの1位、エアベース空中浮遊において世界2位にランクインしました。
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UAV(無人航空機)飛行分析(航空)
MASC(Multi-purpose Airborne Sensor Carrier;多目的空中センサキャリア)は、大気境界層研究用に開発された小型UAVです。Ellipse-Nは、UAVの位置、対地速度と姿勢角の記録に使用されました。気流を考慮すれば、風速と風向きを正確に計算することが可能です。