SBG社のIMUセンサを使ったバイクテストの事例
2018年7月19日
インドの有名なテスト機器販売代理店であるZen Microsystemsは、SBG SystemsのEllipse2-A姿勢方位基準ユニット(AHRS)を使用し、全面的なタイヤ解析を実施し、タイヤの良好な付着性およびコーナリング能力を試験しました。
クライアント:Zen Microsystems
アプリケーション:タイヤの道路付着解析
プロダクト:Ellipse2-NミニチュアGNSSレシーバ内蔵ナビゲーションシステム
プロジェクト:バイクの速度、横加速度、リーン角(ロール角)
タイヤの品質と性能は、バイクの安全な動作と快適性の重要な要素です。二輪車メーカーは、サプライヤーを選ぶ際にタイヤの性能を特に重要視しています。あるインドのタイヤメーカーはZen Microsystemsに連絡し、市場のトップメーカーのタイヤと比較した自社タイヤの良好な付着性とコーナリング能力の検証するテストを依頼しました。Zen Microsystemsは、インドで有名なテスト機器の代理店です。同社は、SBGシステムのEllipse2-A姿勢方位基準ユニット(AHRS)を使用して全面的なタイヤ解析を実施しました。
テストはサーキット場で行われました。Zen Microsystemsのチームは、Ellipse2-AをGPSレシーバが組み込まれたCANデータロガーに接続しました。バイクにはまずZenの顧客のタイヤを装着し、その後比較のため、市場のトップメーカーのタイヤも装着しました。両テストとも、同じテスト機器を使用し、スピード、横加速度、バイクの傾斜角(バイクのロール)を検出しました。解析結果としては、同じカーブ(傾度)で高速の場合、Zenのクライアントのタイヤは、横加速度を増した状態で、つまりタイヤの道路への高いグリップ性能(付着力)を発揮することで高度なバイクロールを可能にしました。
「彼らは、Ellipse2-Nのコンパクトなサイズと、CAN通信プロトコルと結合された見事なポジション・ロバストネス、そして振動環境における優れた精度に好感を持っています。」
Zen Microsystems社ディレクター・Ashish Samant氏。
今回の解析結果は、二輪車メーカーに対しクライアントが彼らの製品の品質の高さを証明できる決定要因になりました。
テストに使用されたEllipse2-A AHRSは、非常にロバストな小型慣性センサで、拡張カルマンフィルタ(EKF)が組み込まれているため、ロール、ピッチ、及び磁気ヘディングを測定できます。
このAHRSはバイアス、ミスアライメント等のために、仕様全範囲の温度と動的環境でキャリブレーションされています。テスト機器用のバイクはスペースが限られているため、Zen Microsystems社ディレクター、Ashish Samant氏はSBG Systemsのオールインワンタイプの小型INS / GNSS Ellipse2-Nを自身のクライアントに推奨しました。
Ellipse2-NはL1 GNSSレシーバが蔵された小型慣性航法システムで、樹木や建物などの近くで発生する可能性がある電波切断の状況であっても慣性データと位置を融合し滑らかな軌跡を描くことができます。
テストが成功した後、Zen Microsystemsの顧客はEllipse2-Nを選択しました。「彼らは、Ellipse2-Nのコンパクトなサイズと、CAN通信プロトコルと結合された見事なポジション・ロバストネスと、振動環境でも優れた精度に好感を持っています。」とAshish氏は説明しました。
各曲線は、旋回中のバイクのロール角を表しています。
マイナスロール角は左ターン、プラスのロール角は右ターンです。 表示されたスピードデータはロールデータと比較され、タイヤによる性能を示しています。
ELLIPSE2-N の主な特徴
- ロールとピッチ: 0.1° , GNSSヘディング: 最高0.5°
- GNSS 位置: 2 m
- 小型で軽量
- CAN プロトコル
- オドメーターとの接続
Zen Microsystemsについて
Zen Microsystemsは、数多くの国際試験装置製造会社の独占販売代理店です。 顧客には、二輪車と三輪車のメーカー、乗用車、大型トラックメーカー、タイヤメーカー、リサーチセンター、認証機関、及び高い評価を得ている教育機関が含まれます。