BITalinoチュートリアル編 EDAセンサーの基本的な使い方
2022年7月13日
EDAセンサーは、交感神経の活動による発汗を皮膚の伝導率として計測します。
信号の単位は、電気抵抗の逆数で、コンダクタンス(μS;マイクロジーメンス)です。
電極の位置は、指紋のある部位で、手の平や足の裏を推奨します。
写真1は、BITalinoバンドル式EDAセンサーの内部構造となります。
2つの測定電極(IN+とIN-)を持つ双極セットアップです。
<EDA測定のポイント>
- EDA計測の場合、動作や心拍等のアーチファクトが信号に影響を与える可能性があることを考慮する必要があります。
- ECG関連情報の取り込みを避けるため、EDAの帯域幅が極めて狭い(0-3Hz)ことを考慮し、サンプリングレートを10Hzに設定するのがよいでしょう。
- EDA信号は図2に示すように、ゆっくりとした変化(等張成分;Tonic Component)と急速で段階的な変化(相動的成分;Phasic Component)に分類することが出来ます。
- 活動の等張成分とは、皮膚コンダクタンスレベル(SCL)のことで、時間の経過とともに常に変化し、水分補給などの様々な要因により人によって大きく異なります。SCLは通常、安静時や無刺激時などの数回の測定による平均値として測定されます。
- 相動的成分とは、皮膚コンダクタンス反応(SCR)を指し、何らかの明確な刺激に誘発される短時間の変化です。
EDAは何に使われるの?
- EDAの用途としては、例えば心理学研究などで自律神経系の活動を測定することが挙げられます。
認知や感情の状態を調べたり、ストレスレベルや不安感を示したりするために使用されます。 - Plux社の学習ページ「Notebook」では、Complete Tourと題して、推奨手順を含むガイドが公開されていますので、そちらも併せてご参照ください。
https://support.pluxbiosignals.com/knowledge-base/electrodermal-activity-eda-analysis-a-complete-tour/ - BITalinoのデータ取得用ソフトウェア「OpenSignals」の追加アドオンソフト「皮膚電位活動解析」をご購入頂く事で、さらに詳しく解析することができます。(EDA信号から交感神経の活動を振幅と時間の変動などで抽出し、緊張とリラックスの指標としてお使いいただけます。)