アイトラッキングシステム ISCAN
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霊長類・犬・馬・小動物の眼球運動や注視点計測に
1980年以来40年以上に亘り、先端の研究分野にてご利用頂き、信頼を頂いております米国ISCAN社のアイトラッキングシステムです。標準的な構成からさまざまな特殊計測に対応できる高精度な視線計測システムで、例えば各霊長類、馬、犬などの動物やげっ歯類など小動物の眼球運動や注視点計測が可能です。その他、fMRI、PET、MEGでの視線計測など特殊環境にも対応するカスタム制作に対応いたします。
概要
ISCANは一環したハードウェア処理でレイテンシーが常に一定です。そして、様々な特殊計測に対応できる高精度な視線計測システムです。例えば、霊長類、齧歯類、馬、犬などの動物/小動物の眼球運動や注視点計測が可能です。
その他、fMRI、PET、CAT(CT)の中での視線計測など特殊環境にも対応するカスタム制作に対応いたします。パララックスフリーの3次元視線計測、外光用サンシールド視線計測、Oculus Riftなどのヘッドマウントディスプレイでの視線計測ができます。また、対象まで1メートル以上のロングレンジ設置や、高速計測のオプション、カスタマイズや組込みが可能です。
眼球運動をモニタリングする理由
リアルタイムに目の位置と瞳孔径の情報を取得することは、数々の分析やインタラクションにとって貴重なものです。神経学者、眼科医、心理学者、および脳研究者は、認知および眼球運動の特性や異常の件さに目のデータを使用しています。また、コンソール、コックピット、広告、パッケージなどの制作者は、被験者がどこを見ているかをモニターすることで、デザインの最適化やユーザーのトレーニングをより効率的に行うことができます。制御入力として、武器、カーソル、高解像度シミュレータのインセットなどを指示するために目の動きを使用することで、システム全体のスピードと実用性を最大化することができます。被験者がどこを見ているかを監視することで、コンソール、コックピット、広告、およびパッケージの作成者は、デザインを最適化したり、ユーザーをより効率的にトレーニングしたりできます。入力装置として、目の動きを利用して、カーソル、または高解像度シミュレータの入力を行い、システム全体の速度と使い勝手を最適化することが可能です。
ISCAN社が選ばれる理由
米国ISCAN社は1980年の創業以来、世界中の企業、大学、研究所で様々な用途に使用される最高級のビデオ式アイトラッキングシステムを提供してきました。ISCAN社は、ビデオ式眼球運動モニタリングシステムのリーディングカンパニーであり、何千台ものシステムを販売し、卓越したトラッキング精度、使いやすさ、幅広い対象、製品サポートなど、最も幅広い製品群を提供しています。ISCAN社は標準的な構成を提供していますが、お客様の最も困難なニーズを満たすためにシステムをカスタマイズすることも可能です。
40年もの間、マーケティングや営業にほとんど力を入れずに、ISCAN社はどうやって会社を存続させ、成長させてきたのだろうかと思われるかもしれません。ISCAN社は、製品の品質と幅の広さだけでなく、お客様に対するコミットメントを最も重要と考えております。実際、ISCAN社製品の「新規」顧客のほとんどは、以前からのお客様やユーザーが満足して、口コミで推薦されたりして発生致します。ISCAN社は、お客様が迅速にセットアップと運用を行えるようサポートし、問題が発生した場合はそれに対処することに専念しています。ISCAN社は、お客様のご要望に応じて独自のアイトラッキングソリューションを開発したり、必要に応じて既存のシステムを改造したり致します。そして、ISCAN社の最大の目標は、お客様が目標を達成するために必要なデータを確実に得ることができる本当に機能するソリューションを提供することです。
ETL-200P
ETL-200P 霊長類向けアイトラッキングラボ
ETL-200Pは、霊長類のリアルタイムな眼球位置データを非侵襲にて取得するために特別に設計された眼球運動計測装置一式となります。
ETL-200Pは、アイコイル式技術の代替として使用できる世界初のビデオ式のアイトラッキングシステムで、既存のアイコイルソフトウェアと直接インターフェース接続できるように設計され、高い時間分解能と空間分解能の眼球位置データを信号出力します。
ETL-200Pは霊長類向けのアイトラッキングに適しており、次のような特長が御座います。:
- 0.06°空間分解能
- 標準のサンプリングレートは120/240Hz(切替式)、オプションで500/1000Hzの動作も可能。
- 非侵襲のアイトラッキング
- 簡便な設定と視線計測
- リーズナブルなコスト
ETL-200Pは、霊長類の眼球運動を見るために、調整可能なリモートアイイメージングシステム、デスクトップPC筐体に組み込まれたリアルタイム高解像度アイトラッカー、リアルタイム出力を備えたデータ取得・解析ソフトウェアで構成されています。
ETL-200Pの主なアプリケーション
- 霊長類固定モニタリング
- 霊長類固定トレーニング
- 瞳孔径測定
- 視知覚研究
- ブレインマッピング研究
技術仕様
瞳孔トラッキング分解能 | 0.06°以下(代表値) |
---|---|
瞳孔トラッキング範囲 | 水平±45°、垂直±40° |
瞳孔トラッキング種別 | 暗色 |
環境照明範囲 | 最大輝度から最小輝度まで |
頭部動揺範囲(霊長類の場合) | 1 in. (2.54cm)(代表値) |
アイカメラと制御装置間のケーブル長 | 25 ft(7.62m) |
アイイルミネータ | 940 nm不可視赤外線 |
アイトラッキング種別 | 単眼あるいは両眼、同一のアイイメージによる。 |
サンプリングレート | 120/240 Hz 切替式 |
ETL-200Pの主な特長
ISCAN ETL-200Pは、幅広い分野のアプリケーションや環境において、データを簡単かつ効果的に取得・分析できる独自の機能を多数搭載しております。
共通
- ISCANの暗所瞳孔追従技術により、完全な暗所や高輝度環境下でも十分な機能を発揮します。
- 幅広い被験者への対応 眼鏡、サングラス、コンタクトレンズを装着している動物や、眼瞼下垂の動物にも対応しています。
- システムのセットアップと被験者のキャリブレーションは、いずれもシンプルかつフレキシブルです。
- WindowsベースのISCANソフトウェアは、すべてのデータ、グラフ、眼球映像およびシーン映像をコンピュータ画面上に表示し処理します。
アイイメージング
- ソリッドステート高速アイイメージ装置。
- ソリッドステートIRイルミネータ。被験者の視覚を邪魔せずに眼球を照らします。
- マニュアルフォーカス、オプションでリモート電動フォーカス/ズーム/絞りの調整が可能です。
アイトラッキング
- 瞳孔追跡機能により、瞳孔と他の暗い影やまつ毛を自動的に分離します。
- 瞳孔と角膜反射点の位置測定において、有効な1500 x 2200の解像度を備えます。
- 瞳孔と角膜反射点により、少しの頭部動揺に対応します。
- 注視点オプションでは、0.5°以下(代表値)の空間分解能となります。
- 瞳孔の水平方向および垂直方向の直径、瞳孔面積の測定が可能です。
- 標準120/240Hz(切替式)のサンプリングレート、500Hzまたは1000Hzへアップグレード可能です。
データ取得とキャリブレーション
- すべてのデータ取得とキャリブレーションは、実験オペレータのPCから実行できます。
- 注視点モニターとまばたき検出サブシステムを内蔵しています。
- 5点または9点のキャリブレーションポイントを使用した簡単なオプションの注視点キャリブレーション。
- 瞳孔データのみ、瞳孔と角膜反射を使用した注視点キャリブレーションモデル、または拡張範囲と頭の動きの許容範囲を両立させるハイブリッドキャリブレーションモデルを選択可能です。
- 実験オペレータと被験者の為の映像中の注視点オーバーレイ表示と注視点キャリブレーションオプション。
- 水平方向±25度、垂直方向±20度の範囲で、精度0.5°以下。
- リアルタイムで表示されるグラフは、実験オペレータが自由に設定可能です。
- TCP/IP、シリアル、外部デジタルデータ入出力。
- データファイルはASCII形式で保存され、エクスポート可能。
データ解析
- 各種の取得データの平均値、最大値、最小値、標準偏差を自動的に算出します。
- ±5VDC系のアナログ3出力
- リアルタイムシリアル(RS-232)出力。
- 外部データ入出力カード(アナログまたはデジタルデータの入力や出力をオプション追加することが可能です。)
ETL-300HD
ETL-300HD 両眼式リモートアイトラッキングラボ
ETL-300HDは、完全に頭部が自由で、リモート式の両眼アイトラッキングシステムで、サンプリングレートは60Hzで、瞳孔径を測定し、被験者の注視点データを取得することができます。本システムは、被験者が視覚刺激を視聴している間、被験者の眼球を自動的に認識・取得し、約1立方フィート(約28,317立方センチメートル)の頭部移動範囲においてアイトラッキング可能です。瞳孔径、算出された注視点、および出力されたスキャンパス、停留点の履歴・ヒートマップデータによって、被験者の視覚的体験を表します。
本システムは、マーケティング調査、アプリケーション、ウェブ解析、そして、心理・視覚実験にに最適なシステムです。ETL-300HDは、ご要望に応じて、アイイメージング距離が中距離型、長距離型、サンプリングレートが120Hzあるいは、240Hzへとアップグレード可能です。
ETL-300HDは、広角光学視野で動作する高解像度の電気光学スターリングイメージャアレイを搭載しています。また、この画像処理装置は、広角のNTSCビデオフォーマットによる被験者の顔画像を出力し、両目をリアルタイムで自動または手動で取得することができます。
アイイメージングユニットには25フィート(7.62m)の延長ケーブルが付属しており、アイトラッカーコントロールステーションの隣室に目立たないようにシステムを設置することができます。このフレキシブルなアイトラッカーコントロールステーションにより、実験オペレータは、瞳孔径、瞳孔面積、瞬き回数、注視点データなど、多くの異なる眼球運動パラメータに関するリアルタイムデータにアクセスできます。制御ソフトウェアには、被験者の目を自動的に検出し、被験者が許容される頭部動揺量(およそ1立方フィート、約28,317立方センチメートル)を超えて移動した場合にも連続的に再取得を試みる自動モードが含まれています。また、制御ソフトウェアにより実験オペレータは、特定のキャリブレーションモデルの保存と検索を行うことができ、実験オペレータにとって迅速かつシームレスで、被験者間のスループットを向上させることができます。
ETL-300HDを異なる刺激プレゼンテーションに接続することは容易に行え、TCP/IP、アナログ、デジタル、シリアルの入出力に対応しております。ETL-300HDは、CORTEX、Presentation、e-Primeなどの有名な視知覚プログラムとインターフェース接続します。また、ETL-300HDのアナログ出力は、様々なEEG脳波計システムと接続することが可能です。
ETL-300HDは3つのアナログ入力も可能で、アイトラッカーコントロールステーションを使って、眼球の位置に同期した外部入力データも取得することが可能です。
ETL-300HDのアプリケーション
- 製品試験/市場調査
- Web試験
- 知覚探索試験
- ヒューマンファクター研究
- 読書研究
- 治験
- 乳幼児の眼球運動
- ヒューマンマシンインターフェース
- 自閉症研究
ETL-300HD 技術仕様
アイイメージング装置 | 両眼、赤外線 |
---|---|
寸法 | 6in x 4in x 5in(15.24cm x 10.16cm x 12.7cm) |
重量 | 40 ounces(1.13㎏) |
両眼アイイメージング計測 | 自動および手動モード |
サンプリングレート | 60 Hz/120Hzあるいは240Hzアップグレード可 |
アイトラッキング分解能 | 0.5°(代表値) |
アイトラッキング範囲 | 水平±20°~±25°、垂直±20°(代表値) |
頭部動揺範囲 | 初期頭部位置より水平±6”(15.24cm)、垂直±6”(15.24㎝)、前後±6”(15.24㎝) |
制御装置電源 | 110~230 VAC、5A(代表値) |
アイカメラと制御装置間のケーブル長 | 25ft(7.62m) |
メガネおよびコンタクトレンズとの併用 | 可能 |
環境照明範囲 | 最大輝度から最小輝度まで |
ETL-300HDの主な特長
ISCAN ETL-300HDは、幅広い分野のアプリケーションや環境において、データを簡単かつ効果的に取得・分析できる独自の機能を多数搭載しております。
共通
- ISCANの暗所瞳孔追従技術により、完全な暗所や高輝度環境下でも十分な機能を発揮します。
- 乳児を含む小さな子供や、幅広い被験者の計測が可能です。メガネやサングラス、コンタクトレンズをかけた被験者や眼瞼下垂の方にも簡単に対応できます。
- システムのセットアップと被験者のキャリブレーションは、いずれもシンプルかつフレキシブルです。
- WindowsベースのISCANソフトウェアは、すべてのデータ、グラフ、眼球映像およびシーン映像をコンピュータ画面上に表示し処理します。
アイイメージング
- 広角、可動部のないソリッドステートアイイメージ装置。
- ソリッドステートIRイルミネータ。被験者の視覚を邪魔せずに眼球を照らします。
- 瞳孔-角膜反射法を応用した頭部動揺への許容。
アイトラッキング
- 瞳孔追跡機能により、瞳孔と他の暗い影やまつ毛を自動的に分離します。
- 瞳孔と角膜反射点の位置測定において、有効な1500 x 2200の解像度を備えます。
- 0.5°以下(代表値)の空間分解能となります。
- 瞳孔の水平方向および垂直方向の直径、瞳孔面積の測定が可能です。
- 標準60Hzのサンプリングレート、120Hzまたは240Hzにアップグレード可能です。
データ取得とキャリブレーション
- すべてのデータ取得とキャリブレーションは、実験オペレータのPCから実行できます。
- 注視点モニターとまばたき検出サブシステムを内蔵しています。
- 5点または9点のキャリブレーションポイントを使用した簡単なオプションの注視点キャリブレーション。
- 瞳孔データのみ、瞳孔と角膜反射を使用した注視点キャリブレーションモデル、または拡張範囲と頭の動きの許容範囲を両立させるハイブリッドキャリブレーションモデルを選択可能です。
- 実験オペレータと被験者の為の映像中の注視点オーバーレイ表示と注視点キャリブレーション
- リアルタイムで表示されるグラフは、実験オペレータが自由に設定可能です。
- TCP/IP、シリアル、外部デジタルデータ入出力。
- データファイルはASCII形式で保存され、エクスポート可能。
データ解析
- 各種の取得データの平均値、最大値、最小値、標準偏差を自動的に算出します。
- 注視点スキャンパス表示。
- 注視点解析ソフトウェアにより、被験者の停留点を視聴シーン内のオブジェクトに関連付けが可能です。
アップグレードオプション項目
- 長距離型リモートアイイメージングシステムアップグレード -被験者からカメラ距離の延長。
- 高速リモートアイイメージングシステムアップグレード – 最高240Hzサンプリングレート。
- 外部データ入力、8ビットデジタル。
- グループ分析用の注視点分析ソフトウェア(複数被験者の注視点データの一括分析)
ETL-440A
ETL-440Aスキャナ対応アイトラッキングラボ(fMRI、CAT、PET向け)
fMRIやCAT、PETなどのスキャナ技術を利用したヒトや動物の認知機能の計測の際に、瞳孔反応と特定の視覚システム入力に関する知見によって、その計測を大幅に向上させることが可能です。しかしながら、スキャナ環境では、瞳孔の大きさ、目の位置、注視点のデータを取得するために、いくつかのユニークな工学的課題が生まれます。
ISCAN® ETL-440A スキャナ対応アイトラッキングラボは、スキャナ環境下のヒトや動物の単眼または両眼をトラッキングするために専用設計されています。各種スキャナのボアに被験者を入れ、ボアの外に設置されたISCANのアイカメラが、被験者の頭部コイルミラーを介して眼球を捉えます。眼球は、同じくボアの外に設置された長距離ソリッドステートIRイルミネータによって照らされます。すべての機器は磁界エリアから離れた場所に配置されているため、アイトラッキング機器によるアーチファクトは発生しません。
このユニークなアイイメージングシステムは、スキャナ制御室に設置されたISCANのアイトラッキングプロセッサを使用して、瞳孔反応測定、アイダイナミクス測定、注視点算出に適した高解像度眼球映像を生成します。すべての眼球位置データは、オフラインでの解析のために記録され、視線制御実験のためにリアルタイムで出力することができます。
アイトラッキングの標準サンプリングレートは60Hzですが、アイイメージャーは120/240/500/1000Hzにアップグレード可能です。両眼トラッキングのためにシステムをアップグレードすることも可能で、注視点キャリブレーションユニットと遠隔刺激提示システムを含みます。
ISCAN社はこのETL-440Aを1989年にGE(ゼネラルエレクトリック)社MRI部門の科学者と共同開発し、世界中のさまざまなfMRI、PET、CATスキャナに設置されております。今日では、このETL-440Aシステムは最高7TのfMRI装置と共に稼働しており、さらに小型の脳専用スキャナでもアイトラッキングが可能となっております。
ETL-440Aの主なアプリケーション
- ブレインマッピング研究
- 認知テスト
- マーケティング研究
- 霊長類固定モニタリング
- 瞳孔径測定
- 視知覚研究
ETL-440A 技術仕様
リモートアイイメージング装置 | 単眼あるいは両眼、赤外線(940 nm) |
---|---|
サンプリングレート | 標準60Hz / 120Hz、240Hz、500Hz、1000 Hzアップグレード可 |
瞳孔サイズ分解能 | 0.035mm(代表値) |
瞬き検出 | 可能 |
瞬き回数 | 可能 |
瞬き頻度 | 可能 |
瞳孔トラッキング分解能 | 0.05°以下(代表値) |
瞳孔トラッキング範囲 | 水平±40°~±45°、垂直±30°(代表値) |
頭部動揺範囲 | 1立法インチ(16.4立方センチメートル) |
制御装置電源 | 110~230 VAC、5A(代表値) |
アイイメージャと制御装置間ケーブル長 | 100ft(30.48m) |
コンタクトレンズとの併用 | 可能 |
確認済み磁界強度 | 7T |
OmniView-RD™
OmniView-RD™ ワイヤレスレコーダー式モバイルアイトラッキングラボ
ISCAN® OmniView-RD™ ヘッドマウント式アイトラッキングラボシリーズは、究極のワイヤレスアイトラッキング計測器です。この新しいアイトラッカーは、左右両方の眼球とシーンカメラのイメージングシステムを組み込み、ウェアラブルデジタルレコーダに接続されます。
OmniView-RDは、フィールドでのモバイル性を考慮し、ノートPC制御のアイトラッキングプロセッサーを搭載しております。
ISCANが新たに開発した取り外し可能なサンシールドは、直射日光の当たる屋外でも「ラボクオリティ」のアイトラッキングを可能にします。サンシールドを装着しても、まるでサングラスをかけたように、被験者の視野の一部も遮ることなく見ることができます。サンシールドは、被験者の全視野で歪みがなく、最も暑い日でも曇らないように設計されています。
OmniView-RDは、ISCANの自動視差補正(パララックスフリー)機能を搭載しており、注視対象が近くのものから遠くのものまで、また注視対象に近づいたり離れたりしても、正確な注視点を算出します。
レコーダ版では、被験者の見ているシーン映像と音声をMP4ファイルとしてリアルタイムに自動記録し、デジタル両眼視位置と瞳孔の大きさをデータ化します。また、このシステムの新機能として、半自動キャリブレーション機能があり、訓練を受けていない実験オペレータでも、屋内・屋外を問わず、通常12~15秒以内に迅速かつ容易に被験者視線をキャリブレーションすることができます。
ヘッドセットには、位置調整可能なシーンカメラが含まれています。このシーンカメラは水平方向と垂直方向に傾けることができ、どのようなタイプの視覚実験にも対応することができます。また、シーンカメラの視野は、特定の実験に合わせて調整することもできます。このシステムには、ヘッドセット、プロセッサユニット、ベルト装着型レコーダーモジュール、眼球およびシーン表示HDモニター、キャリブレーション用バナー、専用ケースが含まれています。
OmniView-RDヘッドセットを装着して、被験者は自由に歩き回り、買い物、食事、車の運転、航空機の操縦をすることができます。モバイルレコーダーは、被験者の視覚・聴覚体験を表すデータを最大1時間分取得することができます。被験者の計測が終わった後、レコーダーユニットはアイトラッキングヘッドセットから取り外され、ISCANアイトラッカプロセッサユニットに接続され、被験者の計測中の視覚体験を再生することができます。
プロセッサユニットでは、実験オペレータが、後処理キャリブレーションを行い、被験者の眼球運動から、被験者の実験環境内で移動する際の注視点位置を取得することも可能です。
OmniView-RD 技術仕様
両眼ヘッドセット重量 | 5.2 ounces(147g) |
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サンシールド重量 | 2.8 ounces(79g) |
注視精度 | 0.5°以下(代表値) 中央の水平±25°、垂直±20°の視野にて |
レコーダバッテリ持続時間 | 1時間(代表値) |
サンプリングレート | 正確なリアルタイム60Hz(16.7ms)データ更新 |
アイトラッキング分解能 | 0.01°以下(代表値) |
レコーダ計測ファイル | 32個別のレコーディングトラックまで |
メガネおよびコンタクトレンズとの併用 | 可能 |
環境照明範囲 | 最大輝度から最小輝度まで |
OmniView-RDの主な特長
ISCAN OmniView-RDは、幅広い分野のアプリケーションや環境において、データを簡単かつ効果的に取得・分析できる独自の機能を多数搭載しております。
共通
- ISCANの暗所瞳孔追従技術により、完全な暗所や高輝度環境下でも十分な機能を発揮します。
- 乳児を含む小さな子供や、幅広い被験者の計測が可能です。メガネやサングラス、コンタクトレンズをかけた被験者や眼瞼下垂の方にも簡単に対応できます。
- システムのセットアップと被験者のキャリブレーションは、いずれもシンプルかつフレキシブルです。
アイイメージング
- 超軽量ミニチュアアイカメラを安全メガネあるいは他のヘッドギアに装着可能。
- シングルLED IRイルミネータは、被験者の視覚を邪魔しません、また、OSHA安全衛生基準を大幅に下回る強度です。
- 瞳孔径や眼球運動を記録しながら、被験者は完全に自由に移動可能です。
アイトラッキング
- 堅牢な暗色瞳孔追跡機能により、瞳孔と他の暗い影やまつ毛を自動的に分離して、眼球画像を表示します。
- 瞳孔と角膜反射の位置測定において、有効な1500 x 2200の解像度を備えます。
- 0.5°以下(代表値)の空間分解能となります。
- 瞳孔の水平方向および垂直方向の直径、瞳孔面積の測定が可能です。
- 60Hzサンプリングレート。
データ収集とキャリブレーション
- WindowsベースのISCANソフトウェアが、アイトラッカーの位置調整とキャリブレーションの手順を実験オペレータに案内します。
- 注視点を含む、音声・映像のMP4形式ファイル。
- すべてのデータ取得とキャリブレーションは、実験オペレータのPCから実行できます。
- データファイルはASCII形式で保存され、エクスポート可能。
データ解析
- 興味領域(ROI)と注視点の相関に関してのセミオートマチック処理。
ISCAN DQW
ISCAN DQW 眼球運動生データ取得ソフトウェア
正確な眼球運動やその他の生理学的データを収集することは、ご研究者にとって本質的に困難な課題でした。ISCAN社は1980年以来、様々な用途に対応するため、電子部品、機械部品、光学部品、ソフトウェア部品を開発してきました。ISCAN社のDQW眼球運動生データ収集ソフトウェアは、ISCAN製品のユーザーがデータ収集プロセスをこれまでにないほどコントロールできることを目的に開発されました。また、入力された眼球運動や補助的なデータをリアルタイムで出力することも可能です。さらに、データ収集だけでなく、専用形式やASCII形式でのファイル保存も可能です。
ISCAN DQWソフトウェアの特徴
①計測器制御
PCIカードベースのISCANアイトラッキングハードウェア用のオンスクリーン組込型コントロールパネルです。すべての閾値調整とアイトラッカーのビデオ表示機能(瞳孔と角膜反射点の閾値と十字線表示)は、PCで確認でき、マウス・キーボード操作で変更が可能です。
両眼アプリケーション用の特別な組込型コントロールパネルにより、2台のアイトラッカーから同時にすべてのトラッキング機能をPCで確認・制御が可能です。高速バージョンのアイトラッキングシステムでは、アイトラッカーのサンプリングレートをPCから変更が可能です。
②リアルタイムデータ監視
2つのリアルタイム連続スクロールグラフィックデータディスプレイが利用可能です。各グラフには、最大6つのパラメータを同時に表示することができます。画面上に表示されるパラメータとその色は、実験オペレータによって自由に設定可能です。すべての眼球運動およびパラメータは、画面上のコントロールパネルを使用して物理的な単位(視角度、mmなど)に変換することができます。リアルタイムで変換された入力データまたは生データのいずれかを、リアルタイム連続スクロールグラフィックデータディスプレイで表示するために選択が可能です。各リアルタイム連続スクロールグラフィックデータディスプレイは、データを最適に表示するために、実験オペレータは自由に拡大縮小、反転、オフセットが可能です。
③ 外部リアルタイムデータ入出力
眼球運動データとともに記録される可能性のあるパラメータを、3チャンネルのユーザーが自由に設定可能なリアルタイムアナログ信号入力が可能です。また、3チャンネルのユーザーが自由に設定可能なリアルタイムアナログ信号出力も可能です。パラメータの出力と信号のオフセットゲインは、PC操作ですべて制御可能です。PCのシリアルポート(COM1またはCOM2)を介して、1つのデータパラメータをリアルタイムで入力することができます。シリアルポートとボーレートは、ユーザーが選択可能です。シリアル入力は計測トリガーとして使用することもできます(下記ご参照)。また、PCのシリアルポート(COM1またはCOM2)を介して、最大6つのデータパラメータをリアルタイムで出力することができます。出力するパラメータ、シリアルポート、ボーレートはすべてユーザーが選択可能です。4つのTTL入出力が標準装備されています。最大3つの8ビット外部デジタルデータパラメータをリアルタイムで入力し、眼球運動データとともに記録することができます(オプションのPIO-24 PCIカードが必要です)。アイトリガー出力サブシステムがソフトウェアに含まれています。このサブシステムにより、オペレータは、単一ラインインジケーターをトリガーとする特定の眼位範囲または眼球運動速度範囲を指定することができます。このインジケータは記録可能で、オプションでパラレルデジタルポートに出力することができます。
④ データの記録
瞳孔の水平・垂直径、瞳孔の水平・垂直位置など、あらゆる眼球運動パラメータを同時に記録することが可能です。両眼で使用する場合、2台のアイトラッカーから同時に眼球運動パラメータを記録することができます。眼球運動パラメータ、最大8つの補助アナログ入力パラメータ、最大3つのデジタル入力パラメータ、アイトリガー出力パラメータを含む最大18の合計パラメータを同時に記録することができます。
拡張メモリー記録ドライバーにより、同一データレコード内での記録実行が可能。各ランの長さは、自動設定、または実験オペレータによる手動制御が可能です。
キーボード、外部、シリアルデータのトリガーを選択可能(外部トリガーにはオプションのPIO-24 PCI I/Oカードを追加する必要がある場合があります)。
⑤ データファイルの保存
記録されたすべての眼球運動および補助データは、プログラムによって保存および開くことができ、補助データは、プログラムによって専用データファイル形式で保存および開くことが可能です。記録されたデータは、標準的な表計算プログラムと互換性のあるタブ区切りのASCIIファイル形式でも保存することができる。また、記録された各パラメーターの平均値や標準偏差を含むサマリーレポートをASCIIファイル形式で保存することができます。
ミニ・ラボシリーズ
お手頃な価格帯かつUSB接続方式のアイトラッカー
ミニ・ラボシリーズには、瞳孔径・瞬き検出向けの「ミニ・ラボMLB1100」と、高速度眼球運動計測向けの「ミニ・ラボMLB2100」、注視点計測可能な「ミニ・ラボMLB3100」がございます。
「ミニ・ラボMLB1100」は教育向け及び医療向けの瞳孔計測などに適しており、「ミニ・ラボMLB2100」は眼球運動研究やサッケード研究などに適しております。シーンカメラ版の「ミニ・ラボMLB3100」は、マーケティングや広告向けの調査に適しております。どのタイプもUSBケーブルでノートパソコンに接続し、自動的にデータを抽出・記録します。
瞳孔径、瞬き検出向けアイトラッカー「ミニ・ラボ MLB1100」
- 主たる用途:学生実験などで瞳孔の動きを表示(教育向け)/薬物検査のための瞳孔測定(医療向け)/麻酔レベルのモニタリング(医療向け)/瞳孔の反応、瞬き回数カウント、瞬き速度測定(マーケティング向け)
仕様
単眼式アイイメージング装置(両眼はオプション)、サンプリングレート:60Hz |
Core i3ラップトップPC |
ISCAN SDQWソフトウェア |
卓上顎乗せ台(リモート型のみ) |
高速度眼球運動計測向けアイトラッカー「ミニ・ラボMLB2100」
- 主たる用途:卓上顎乗せ台(リモート型のみ)/サッケード研究/教育向け、ビジュアルサイエンス、ニューロサイエンス
仕様
単眼式アイイメージング装置(両眼はオプション)、サンプリングレート:120/240Hz(オプションで60Hzダウングレード可) |
Core i3ラップトップPC |
ISCAN SDQWソフトウェア |
卓上顎乗せ台(リモート型のみ) |
注視点計測向けアイトラッカー「ミニ・ラボMLB3100」
- 主たる用途:マーケティング・広告研究/人間ファクター/画像検査実験/教育
仕様
両眼式アイイメージング装置、サンプリングレート:60Hz |
Core i5ラップトップPC |
ISCAN SDQWソフトウェア |
5/9点自動キャリブレータ |
PowerPoint画像インターフェース |
HD/USBコンバータ、あるいは、USBシーンカメラ |
PRZスキャンパスおよびヒートマップ分析 |
卓上顎乗せ台 |
ISCAN SDQWソフトウェア
ミニ・ラボシリーズ専用のISCAN SDQWソフトウェアは、ユーザの皆様が使い慣れたWindows環境下でマウスのクリックのみで、各種設定や計測を簡単に行うことが可能です。このソフトウェアを使用して、オペレータはコンピュータコンソールから、アイイメージング装置を被験者に合わせて調整することができます。瞳孔の大きさは、リアルタイムでグラフィカルに表示され、コンピュータ上でキャリブレーションやデータ記録を行うことができます。取得される瞳孔径や位置などのデータはキャリブレーション済み、または生データを他の機器にリアルタイムストリーミングすることもできます。データ取得に加えて、ソフトウェアには専用形式とASCII形式のファイル保存も可能です。
特殊な使い方
動物の視線と生理学分析
ISCAN社のアイトラッカーは、動物の視線解析ツールとして多くの実績があります。一般のアイトラッカーでは動物の眼球運動データを効果的に取得することは殆ど不可能でしたが、米国ISCAN社の優れたハードウエア処理技術により多くの研究者の要求に応えてきました。こうした実績を背景に多くのお問い合わせをいただいています。また、霊長類だけでなく、猫、犬、馬などの瞳孔を追跡するさまざまなモードがあります(オプション)。
fMRI/MRI/PET用視線計測
ISCAN眼球運動解析システムは高精度・高信頼性のアイトラッカーとして世界の研究者やマーケットリサーチ関係者の間で高い評価を得ています。MRI、fMRI、PET、MEG等のアプリケーションで要求される耐強磁界、超微弱磁界環境にもレベルや距離に応じて銅製ハウジングケース等のご用意もありますので磁気共鳴の影響を受けずに眼球運動データを取得できます。視覚刺激を通して取得された眼球運動や注視点から得られた情報はfMRIの脳画像と合わせ学会で脚光を浴びています。
※図は実際にアイカメラをMRI装置等に取り付ける際の参考概略図です。
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